助動詞の頻度表１『宇治拾遺物語』

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助動詞の出る割合

１『宇治拾遺物語』

すべての助動詞が同じように使われると言うわけではありません。よく使われるものとほとんど使われないものがあり、和歌だけで使われるものもあります。『宇治拾遺物語』で用いられている助動詞を『宇治拾遺物語総索引』（清文堂刊）を使って数えたところ、次のようになりました。

	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形	合計
る	30	208	17	26	5	3	289
らる	15	105	9	27	5		161
す	20	216	3	8	9	7	263
さす	5	89	4	2	2	4	106
しむ		7	1				8
む			650	345	48		1043
むず			32	64	4		100
まし			15	10	21		46
ず		282	271	179	67		799	922
ず（ざり）	25	83		13	2		123	922
じ			75	3			78
き			34	237	43		314
けり			727	997	940		2664
けむ			2	31			33
つ	39	75	107	239	64	2	526
ぬ	119	250	367	31	41	7	815
たり（完了）	41	367	317	776	144		1645
り	3	22	65	72	4	1	167
べし		37	76	330	10		453	504
べし（カリ）	35	14		2			51	504
まじ		2	11	23			36	40
まじ（カリ）		1			3		4	40
らむ			53	47	7		107
めり			41	5	12		58
なり（伝・推）		2	19	22	17		60
らし							0
まほし		2			1		3	4
まほし（カリ）	1						1	4
たし							0
たし（カリ）							0
なり（断定）		532					532	1433
なり（ナリ）	47	88	540	150	76		901	1433
たり（断定）							0
たり（タリ）							0
ごとし		47	12				59	59
ごとし（カリ）							0	59
合計	380	2429	3448	3639	1525	24

助動詞別のトップ10は次のようになります。

けり	2664
たり（完了）	1645
なり（断定）	1433
む	1043
ず	922
ぬ	815
つ	526
べし	504
き	314
る	289

頻出する助動詞は、訳すまでもなく、発想などがピンと来るようにしておく必要があります。